金子みすゞの詩 100年の時を越えて

2025年6月26日(木)~8月24日(日)

 「大漁」「私と小鳥と鈴と」「積った雪」などの作品で知られる童謡詩人・金子みすゞ。

 2023年、金子みすゞは生誕から120年を迎えました。そして、はじめて投稿した作品が『童話』『婦人倶楽部』『婦人画報』『金の星』の4誌に一斉に掲載されてから100年が経ちました。金子みすゞは「若き童謡詩人の中の巨星」と称賛されながらも、26歳の若さで世を去ると、その存在は長く忘れ去られていました。しかし、みすゞの童謡に心ひかれた人々の思いはとぎれることなくつながり、時を経て、矢崎節夫氏による3冊の遺稿手帳発見、『金子みすゞ全集』発行に結実しました。童謡という、誰にでもわかる言葉でうたわれたみすゞの作品は、彼女が生きた大正時代から100年の時を越えてなお輝き、今の私たちを魅了し続けています。

 本展では、みすゞが情熱をそそいだ童謡の世界を、遺稿手帳や当時の資料で紐解くとともに、みすゞ直筆の童謡や絵本の原画などを通して作品の魅力を紹介いたします。


会   期2025年6月26日(木)~8月24日(日)
休 館 日水曜日(祝日は開館)
開 館 時 間9:00~18:00(受付は17:30まで)
入 館 料詳しくはこちら
主   催イルフ童画館/公益財団法人おかや文化振興事業団
監   修矢崎節夫
協   力金子みすゞ記念館、金子みすゞ顕彰会、金子みすゞ著作保存会、フレーベル館、JULA出版局
童謡同人誌『曼珠沙華』(大正14年)より「月日貝」

みすゞが参加した大正14年童謡同人誌『曼珠沙華』は、これまで存在は知られていたものの、見つかっていなかった。今回が初展示。みすゞの「月日貝」の初出掲載誌でもある。

掲載誌『童話』『婦人画報』『金の星』(すべて大正12年9月号)
『コドモノクニ』(昭和5年1月号)

みすゞの手帳「南京玉」は、昭和4年10月下旬から昭和5年2月9日までの娘ふさえの言葉を記録されている。その一節で武井武雄が描いた『コドモノクニ』の表紙について綴られており、みすゞが娘と共に武井の絵を親しんだのが窺える。

【出品作家】※五十音順敬称略
第3章:有川京子(陶芸)、いわたまいこ(切り絵)、シダミホコ(ワイヤーアート)、須佐沙知子(羊毛フェルト作品)、高木栄子(紙わらべ)、マカベアリス(刺繍)
第4章:浅沼とおる、伊藤智之、上野紀子、尾崎眞吾、きくちちき、黒井健、高畠那生、羽尻利門、松本春野、森川百合香
マップ:さかもとすみよ

関連特別イベント

「金子みすゞの詩」展 ギャラリートーク

ト ー ク柴崎大輔 氏、北尾知子 氏[JULA出版局編集者]
聞 き 手犬塚奈々子[イルフ童画館学芸員]
日   時6月26日(木)13:30~
場   所展示室
参 加 費無料(ただし要入館券)

申込不要
書籍出版に携わるだけでなく、金子みすゞに関する遺品の保管や展覧会などを行なっているJULA出版局の編集者に、展覧会「金子みすゞの詩」について貴重なお話を伺います。

講演会「金子みすゞ甦りの軌道~まなざしに導かれて~」

講   師矢崎節夫 氏[童謡詩人、金子みすゞ記念館館長]
日   時6月28日(土)13:30~15:30頃
場   所えほんライブラリーはらっぱ 要予約
定  員50名(要予約)
参 加 費無料

要予約
金子みすゞの作品を発掘し、その魅力を世に広めた金子みすゞ記念館館長の矢崎節夫さんをお招きし、金子みすゞについて語っていただきます。

ワークショップ

◾️キットパスで窓ガラスに絵を描こう
 7月13日(日)10:00~12:00頃 要予約

◾️刊本作品読み語り
 7月19日(土)10:30~12:00 予約不要

◾️武井武雄作品ビーズ刺繍WS(初心者向け)
 7月27日(日) 9:30~12:30頃 要予約
 7月27日(日)13:30~16:30頃 要予約

◾️学芸員によるギャラリートーク
 8月2日(日)10:30~12:00頃 予約不要

◾️新聞コラージュ川柳をつくってみよう!
 8月3日(日)13:30~16:00頃 要予約

◾️海の生き物風鈴をつくろう
 8月10日(日)13:30~16:00頃 要予約

ご予約・お問い合わせはイルフ童画館(tel.0266-23-3319)まで。
このほかにもイベント・ワークショップを行う予定です。詳しくは下記詳細ページをご確認ください。
(イベント・ワークショップは状況により中止または延期する場合があります。)

【同時開催】武井武雄 常設展

3階 武井武雄展示室

武井武雄作品から「武井武雄と詩と絵」をテーマに展示いたします。

武井武雄「鬼」1958年