刊本作品

No,114 紺次とお丹

昭和52(1977)年[限定300]
【印刷様式】Sealing print【函】めおと函
145×129(mm) 頒布価格2,500円

 当時、武井は美術著作権連合の理事長を務めていた。その時に著作権の所在を示すためのアルミ箔のシーリング(シール)を作らせた事があったという。それをもとに4cm四方のシーリングを貼りこんだのがこの作品である。このシーリングは一度貼ったら貼り直すわけにはいかないもので、随分製本者が神経を使ったという。刊本作品は函も製本も全て職人の手で一つ一つ出来上がっている。「日本でもだんだん機械製品とハンドメイド製品との格差のひらきは大きくなる一方であって手づくりの価値は充分見なおされなくてはならない時代が来ている。」と大量生産時代について言及している。日本における著作権の扱いというものは、やはり時代を経て整ってきた背景があり、武井は絵雑誌原稿を必ず返してもらうといった、他の童画家には見られなかった徹底ぶりで、昔から著作権に関してしっかりと考えを持っていたことが伺える。