刊本作品

No,72 KAGEYA

昭和42(1967)年[限定300]
【版画様式】koguchimokuhan【函】めおと函 
143×106(mm) 頒布価格1,000円

 絵雑誌コドモノクニの題字を担当している武井だが、その文字造形の美しさは特筆すべきものだろう。その細やかさとデザインセンスが発揮されているのがこの「KAGEYA」である。「この本は清潔無比手を洗って来てからでないと触れられないものを作ろうと考えていた」という。この本文の小口木版は名匠・古川孝吉氏によるものである。他にも刊本作品のナンバリングに使用される番号も武井の字を元に、氏が手掛けている。刊本作品は伝統技術を後世に遺す技術保存の意味も意識していたが、今回もそのところによるものだ。凸版に印刷では出せない細かな仕事のニュアンスを見事に表現している。インクは試行錯誤の末、黒単色ではなく白60黒40にしており、柔らかな印象である。