刊本作品

No,63 祈祷の書

昭和41(1966)年[限定470]
【表現様式】Sべランの本【函】めおと函
170×130(mm) 頒布価格2,750円

 今回原画を展示しているが、この原画の色味は劣化したわけではない。この作品は千年前の古書の再現をテーマにしている。なので、わざわざこういった色を使用したのである。最初に「祈祷の書」という題が浮かび、そこから制作された作品である。この作品に使用されたのが、聞きなれないSベランという素材である。これはゴムを混ぜた紙で、水に強く柔軟性があり、羊皮紙のような質感が特徴の紙である。実は革製本を意識し、皮ならではの表面の細かな凹凸をつけるための研究から始めている非常に細かい神経を使った作品である。原画はこの作品以外には手をつけず、一枚につき5~6日かけて書き込まれたといい、9時間は描き通しだったとのことである。天、小口、罫下(全て本の断面)に金を用いた豪華な奇書となっている。