刊本作品

No,24 ARIA

昭和29(1954)年[限定300]
【版画技法】層版・紙拓 【函】挿込函
146×109(mm) 頒布価格360円

 学校などで図工・美術の時間にフロッタージュ(こすり出し)や紙版画をしたことがある方も多いのではないだろうか。これを進化させたものが層版、紙拓である。糸、布、竹の皮、羽、髪の毛、金属…何でも使用するので紙版ではなく層版と武井は名付けた。この作品は岡谷に講習へ来たついでに20日程で大部分を作ったといい、どちらかというと蕪耳庵(武井の岡谷でのアトリエ)版であるという。摺りについては、ばれんにゴムを入れて層がよりはっきり摺れるように工夫している。またカーボン紙を一刷りごとに替えて摺られたものだという。アリアのメロディを奏でている画で構成されているのだが、刊本作品友の会の会員に作詞を募集し、作者と会員の共同作業が行われた珍しい作品である。その後「ARIAに寄せる」が刊出されているが、おおむね流れや骨組みが共通しており、作者の意図が伝わっている事が確認できた新しい試みであった。