童画

それまで童話の添え物でしかなかった絵にいのち吹き込み「童画」の世界を確立しました。

途方もない引き出しの数。

その中からは、創造という魔法をかけ、手品のように次々と形を変えて、童画(こどもの心にふれる絵)が飛び出してきます。

コドモノクニ

刊本作品

「本の宝石」と呼ばれる刊本作品は全部で139点。

一回ごと異なる技法と素材を用い、絵も文もすべて武井武雄のオリジナル。

記番署名入りで300部限定を原則に上梓した入魂の芸術作品は、半世紀にわたる武井のライフワークでもありました。

刊本作品ガイド

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版画

武井武雄の版画はエッチングはもとより石版、木口木版、拓摺り、染版まで試み、木版も自刻の創作版画と他刻の伝承木版などその作品は、多種多様です。

余技作品

ミニアチュール・玩具・トランプ・カルタなど

遊びの世界に向けた満身のアイデアと情熱が、異国の響きを持ったILF(イルフ)という言葉に魂を吹き込みました。

大澤コレクション

「大澤コレクション」は、武井武雄と親交の深かった大澤三武郎氏が当時毎年開催されていた日本童画家協会展を通して一点ずつ収集してきた作品の総称であり、武井が大澤氏のために命名したものです。

作品は長い間、大澤氏の営む大澤歯科医院の診療室や待合室に飾られ、訪れる大勢の人々の目に触れ親しまれてきました。

1997年(平成9年)イルフ童画館の開館に先立ち、より多くの人が武井の童画に触れて欲しいとの願いから、「大澤コレクション」は岡谷市に寄贈されました。

イルフ童画館では、毎年「大澤コレクション展」を開催いたしております。

大澤三武郎氏プロフィール

【1913.11.15~2000.6.25】

1935年(昭和10年)東京歯科医学専門学校(現:東京歯科大学)卒業後、1940年(昭和15年)四ツ谷に日本で初めての小児歯科として大澤医院を開く。

その後、埼玉県大宮市へ移り小児歯科大澤歯科医院開業。現在は子息武雄氏が継承。

東京歯科医学専門学校時代、児童文化運動を通じて武井武雄の童画を愛していた大澤氏が、1933年(昭和8年)武井に人形芝居グループのバッジ製作を依頼したことがきっかけとなり両者の親交は深められていく。

当時大澤氏21歳、武井は39歳、毎年「イルフ・トイス展」を開催していたころの出会いである。

主な作品

モーリス・センダック コレクション展

日本で初めてのセンダックコレクション

世界中のこども達を魅了しつづけるモーリス・センダック。

日本一の収蔵を誇る当童画館で、センダック作品を展示。

※作品保護のため、展示していない場合があります。詳しくは年間スケジュールをご覧ください

「そのかいじゅうたちは世界中の子どもをとりこにした」

モーリス・センダック Maurice Sendak (1928~2012アメリカ)

1928年、アメリカ、ニューヨーク市、ブルックリンのゲットー生まれ。 ミッキーマウスと同じ年に生まれたセンダックは、大のミッキーファンでもあり、 その影響を強く受けました。

高校卒業後、ニューヨークのF.A.Oシュワーツ玩具店で働きながら、アート・ スチューデンツ・リーグの夜間部に通ってデザインの勉強を続けました。その後、絵本の挿絵の仕事をきっかけに、子どもの本の世界で仕事をすることとなります。

コールデコットにあこがれていたセンダックは、初めその模写を好んで使ってましたが、 次第に幼年時代の自分自身を絵本世界の中に発見するようになり、独特の画風とストーリーを 築き上げていきました。

絵本「かいじゅうたちのいるところ」では、アメリカ絵本最高栄誉賞、 コールデコット賞金賞を受賞し、世界中の子どもたちに夢を与える絵本として高い評価を受けました。

センダックの3部作といわれる、他の2つの絵本作品に「まよなかのだいどころ」 と「まどのそとのそのまたむこう」があります。

世界を代表するイラストレーターとして活躍し、今なお世界中の子どもたちに愛されています。